産後ケアってご存知ですか?韓国や台湾では一般的で、近年は日本でも注目を集めています。実は、民間で運営している施設以外にも、区と連携して助成金で滞在できる「産後ケア」もあるんです!
私は民間と区の助成金による「産後ケア」、どちらも利用しました。今回は、そのうちの区と連携した「産後ケア」について、部屋や食事、ルールなどの実体験をご紹介します。
Contents
産後ケアとは?
出産後のママの心身をケアして回復へ導いたり、少しずつ育児に自信をつけていくための準備に利用したり。
産後のママを含めた、家族が自信を持って育児に取り組めるようにサポートすること(施設)です。
出産退院後すぐ利用することもありますが、2,3ヶ月後に利用することも可能(施設の利用規定による)。
産後ケア ショートステイ(助成金)とは
民間運営会社による産後ケアサービス以外にも、市区町村が地域の医療機関などと連携して実施している「産後ケア事業」があります。
まさに、今回ご紹介するのは後者の助成金による「産後ケア」です!
助産師さんや看護師さんのサポートを受けながら、ママが赤ちゃんと一緒に安心してゆっくり休める入院型の滞在。しっかり養生して生活のリズムをリセットすることを目的にしています。
主な内容
☑︎お母さんのケア(乳房ケア、健康状態のチェックなど)
☑︎赤ちゃんのケア(健康状態、体重チェックなど)
☑︎育児相談、授乳指導、栄養指導など
病院にもよりますが、入院中は完全母児別室も可能。つまり、24時間いつでも赤ちゃんをを預かって貰えるということ!ただし、長時間の預かりは母乳分泌の低下や乳頭混乱などを招く可能性もあるため、助産師さんと相談しながら決めるのがおすすめです。
対象地域(済生会中央病院の場合)
東京都(港区、板橋区、渋谷区、中野区)
※2023年現在
港区、板橋区、渋谷区、中野区に住まいの方で自治体の要件を満たす方は、産後ケアの助成を受けることができます。詳細は各自治体のホームページを参照。
対象者(済生会中央病院の場合)
対象地域に在住の人で、以下のいずれかに該当するお母さんと生後4か月未満の子供。
※2023年現在
1.家族等からの十分な支援が受けられない
2.体調不良や育児不安等がある
とされていますが、基本的には区に申請して、よっぽどのことがない限りは受けられると思います。育児に不安があるのは、みんな同じ!そして、産後すぐは何らかの体調不良が当たり前ですもんね。
産後ショートケアを利用した理由
私の場合は、パートナーの海外出張です。
親族は遠方で頼れず、初めての育児において、生後1ヶ月の赤子を1週間近くひとりでお世話するには不安があり過ぎました…
加えて持病があるため、もしも私に何か体調不良があった場合、赤ちゃんを路頭に迷わす(命の危機があるかも?)という懸念も。
パートナーと相談して、24時間サポートが受けられる病院での産後ケアを活用することにしました。
済生会中央病院(部屋と食事)
どんな部屋なの?食事は?服は?アメニティは?など。テキストだけだとイメージが湧きませんよね。実際、私が利用したお部屋、提供されたお食事などをご紹介しますね。
お部屋の紹介
部屋全体
ベッド
シャワー
トイレ
洗面所
産科病棟の個室です。
シャワー、トイレ完備。シャワールームは若干狭めですが、トイレと別です。
部屋からは東京タワーがみれます。
ベッド側からの景色
個人的には、トイレがベッドのすぐ足元にあり、向き合っていたのにはびっくりしました。闘病生活が長かったため、個室や相部屋など数多く利用経験ありますが、ここ?っと。あくまでも、個人的な感想です。
※時計の下、ベッドの足元にトイレです。
病院からの景色
部屋からも東京タワーが見えますが、ラウンジのような共有スペースからはさらに良く見えます。
※共有スペースからの写真。
食事(朝・昼・夕)
朝食
昼食
夕食
※ある日の食事です。
基本的に病院食なので、健康的な(慎ましい)食事です。ママさん用の食事ではなく、おやつもなし。入院している他の患者様と同じ食事と思われます。
アメニティ
赤ちゃんのボディーソープ、ローションなどは用意してくれていますが、ママのアメニティは持参する必要があります。普段使用している洗顔、化粧水、クリームなど。
部屋着(パジャマ)に関しては、ママのパジャマは用意されています。ワンピース、セパレートから選べました。バスタオル類も不要なので、基本的なアメニティを持参すれば良いかと思います。帰宅時にお化粧して帰りたい方は、メイク用品もお忘れなく!
メリット
☑︎低料金で利用できる
助成金で利用できるため、民間の産後ケアに比べて格段にリーズナブルです。
☑︎赤ちゃんを24時間預かって貰える
「急患が入った場合は預かれないこともある」っと言われていましたが、私が利用した期間はいつでも預かっていただけました。
☑︎3食あり(食事準備の必要なし)
☑︎看護師さん、助産師さんのサポートあり
自身の身体のこと、授乳方法、乳頭トラブルなど、不安なことは相談できます。
☑︎病院なので医師もいる(一応、担当医はついていました)
デメリット
☑︎外出不可
赤ちゃんを預かって貰っている間、区役所や外食などちょっと外出したい…と、思う方も多いはず。しかし、入院中は休息を目的としているため不可でした。また、院内感染の予防のため、入院中は家族との面会もできません。
☑︎病院食
入院型のため当たり前ですが、民間の産後ケア施設のような豪華な食事は期待できません。ただし、管理栄養士さんの献立のため、栄養バランスはばっちり!
不安な方は、ふりかけを持参すると良いかもしれません。(薄味のおかずが多め)
☑︎ベッドが固め
病院食と同様、病院のため当たり前ですが、他の患者さんと同じようなベッドです。つまり、ホテルのようなふかふかのベッドではありません。
☑︎持参グッズ多め
病院側は、生後1ヶ月未満までのベビー服のみ用意あり。つまり、生後1ヶ月以降にお世話になる場合、赤ちゃんの衣服すべて用意する必要があります。
2,3泊くらいなら良いですが、1週間滞在すると足りない!という方も多いかと。私は3泊でしたが、念のため買い足しました。
☑︎ランドリーなし
赤ちゃんの衣服に付随しますが、ランドリーがないため、洗濯はできません。赤ちゃんの服をささっと洗いたい場合は、お部屋で持参した洗剤で洗うしかありません。
持参してよかったもの
うんち洗いにおすすめの洗剤↓
もしもに備えて、自宅で利用している粉末用の洗剤を持参。こちらは本当におすすめで、良く取れるんです!
正直、うんち漏れの洗剤を利用したことがなく、産後に色々調べているうちに出会いました。いやー、これがなかったら服を何着捨てていたことか。
月齢が浅い時期は、ゆるいうんち漏れが多く、自宅でも2日に1度は利用していました。
今回も予想的中!深夜の預かり中、漏れていた模様。朝、看護師さんが袋に入っている汚れた服が戻ってきました…
今回もこちらの洗剤のおかげで綺麗に取れました。
粉末タイプは、旅行などに携帯しやすくて良いですよね。旅行には、ビニール袋2重ににして必ず持参しています。
自宅で使用している洗剤↓
持参したベビーブラシ↓
支払った金額
3泊4日の利用で、14,200円。
※通常121,000円(助成金なしの場合)
総合病院の場合、病院の個室代だけでもかなりの金額(都内のひとり部屋だと、3万〜は当たり前)。今回は個室料も不要のため、1泊計算でなんと7,600円。
3食付き、赤ちゃんの24時間預かりもついていての値段としては破格。民間の産後ケアではあり得ないです。
利用した感想
一言で言うと、よかった!
入院型のため、ホテルのようなラグジュアリー感はありませんが、休養目的としては十分でした。
出産は、全治2ヶ月の交通事故レベルの衝撃と言われるくらい、ママの身体的ダメージは大きいですよね。しかも、すぐに育児がスタート。慣れない授乳、寝かしつけ、睡眠不足…
私の場合、産後すぐはもちろんですが、1.2ヶ月経ったくらいも、疲労が蓄積してしんどかったです。
預かって貰っている間、読みたかった育児本も読了。家で育児していると、本を読む時間すらない…寝かしつけに関して、悩んでいるタイミングでしたので、育児に対して不安も減りました。落ち着いて読書できる環境も大切ですよね。
持参した育児本
こんな方におすすめ
☑︎休養や睡眠を取りたい
☑︎育児に関する不安や悩み事を改善したい
☑︎費用をかけずに産後ケアを利用したい
☑︎自分時間を作りたい
☑︎心の余裕を取り戻したい
赤ちゃんは愛おしいものの、泣き止まない、寝てくれない…そんな状態が続くと、メンタルがダウン気味に。ホルモンバランスも乱れている状態ならなおさら。
育児は長期戦です。ママが笑顔で元気なら、赤ちゃんも家族もハッピー。
検討中の方(ご本人)はもちろん、近くに産後ママがいる方のご参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。