血を補う「棗(なつめ)」、頭皮の血行を良くする「赤ワイン」「生姜」、潤いを補う「はちみつ」を使った、簡単髪育ツイーツです。
棗が髪におすすめの理由
中国では世界三大美女で知られる楊貴妃が好んで食べたことから、「一日食三棗 終生不顕老」(1日3粒の棗を食べることで、老いを防ぐ)という言葉が残っているほど、昔から美容や老化防止、精神安定(イライラ)に取り入れられてきた果実。
また、韓国では子宝に恵まれ福をもたらす果実と言われ、縁起の良い果実としても扱われています。昔から重宝される棗は、美容面だけでなく、健康面からもうれしい栄養素がたっぷりです。
✔︎貧血予防の鉄分が豊富(プルーンの1.5倍)
✔︎髪の源のたんぱく質
✔︎髪を美しく元気にする亜鉛
✔︎むくみ改善のカリウム
✔︎便秘改善、デトックス効果のある食物繊維
✔︎二日酔いに期待できるナイアシン
血を補い、胃腸を整えてくれることから薬膳でも積極的に使われる食材です。豊富なビタミンに、たんぱく質も含まれる棗は、健康・美肌・髪育の要素もたっぷり!
中医学でいう血の不足は、からだを潤す栄養が不足している状態。月経や出産などで血が出ていく女性は、男性に比べて気づかないうちに血が不足しがちです。
血が不足すると、髪のパサつきや抜け毛などのヘアトラブルにも繋がります。とくに産後の血が不足している中での睡眠不足、慣れない育児のストレスなどでさらに拍車がかかることも。
ホルモンバランスが崩れている時こそ、血をしっかり補い、これから新しく生えてくる髪に栄養を与えて上げることが大切です。
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棗の特徴
【性味】平性、甘味 【帰経】脾・胃
【特徴】血を補う、貧血予防、疲労回復、食欲改善、精神不安、動悸、不眠、良く夢を見る、物忘れ、むくみ、下痢
棗は食用以外にも「大棗(たいそう)」という生薬名で漢方薬にも用いられ、元気の源の「気」、全身に栄養と潤い・精神を安定させる「血」を補ってくれます。
こういうとちょっと難しく聞こえますが、「元気」という言葉に含まれる漢字にも「気」が入ってますよね?
私たちが動いたり食べたりなど、何かしら行動するためには「気」が必要だと中医学では考えます。
それに加え、身体と心の栄養と潤いを与える「血」、身体の潤滑油になる「津液」のバランスが整うことで健康な状態を保てます。
中医学でよく見る「気・血・津液」のバランスです。どれか一つがかけていても、不調が出てきてしまうのです。
また、身体を温める作用を持つ棗は、胃腸を温め気血を補うことで、冷え・食欲不振・めまい・貧血の改善、免疫力アップなど多くの作用が期待できます。
全身を巡り、体のあらゆる組織や細胞に栄養を届ける血が不足すると、肌の乾燥や髪のパサつき、抜け毛が増えるといった髪トラブルにも…
「髪は血の余り」と言われるくらい、血と髪は切っても切れない関係。髪は死んだ細胞だと言われますが、内臓を映し出す鏡でもあります。
出産後の抜け毛の多くは一時的なものなので、ホルモンバランスが整ってくれば自然と戻ってきます。
ただし、食生活や睡眠不足が続き気血をうまく補ってあげていないと、次に生えてくる髪の質が悪くなることも。食材でも血をしっかり補い、そして頭皮の毛細血管まで巡らせるようにしましょう。
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薬膳としての組み合わせ
今回、「棗」に合わせた「赤ワイン」「生姜」には、補った血を全身に送り届けてくれる働きがあります。
せっかく取り入れた血は、頭皮の毛細血管の先にある毛根まで届け、元気にしないと健康な髪は育ちません。
生姜は、漢方薬にも使われ生の生姜は「生姜(しょうきょう)」、乾燥させた生姜は「乾姜(かんきょう)」と呼ばれ、どちらも温めて巡らせる効果があります。
また、蜂蜜には潤わせる効果があるの乾燥した肌や髪、から咳にもおすすめの食材。ただし、 1歳未満の赤ちゃんがハチミツを食べると乳児ボツリヌス症にかかる可能性があるので注意してくださいね。
赤ワインはアルコールを飛ばすことで妊婦さんや母乳中のママさんでも食べられます。ポリフェノールも豊富なので美肌効果も。
血を補う「棗」、血行を良くする「赤ワイン」「生姜」、潤いを補う「蜂蜜」を組み合わせた
抜け毛や頭皮の血行不良におすすめの髪育レシピを作ってみました。
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『棗と生姜の赤ワイン煮』のレシピ
調理時間30分【難易度★☆☆】
食材
【4人分】
・棗(乾燥):20粒
・生姜:1 片
・赤ワイン:50cc
・蜂蜜:30cc
・水:50cc
作り方
①棗を洗い、ざるにさらす。生姜は薄くスライスする。
②鍋に棗、スライスした生姜、水を入れて水が半分になるまで弱火で煮る。
③水が半分くらいになったら、赤ワインを入れ弱火で10〜15分ほど煮詰める。最後に蜂蜜を回し入れ、軽く煮込んだら完成。
ポイント
❶棗をより柔らかくしたい場合は、煮込む前に水に1時間くらい浸しておくと良いでしょう。
❷蜂蜜を入れてからは焦げやすいので、弱火でヘラで優しくかき混ぜながら煮詰めましょう。