からだを温め血の巡りを良くする「サフラン(紅花)」「玉ねぎ」、頭皮の血行を改善する「サバ」「にんにく」、血を補う「トマト」、皮膚や髪を内側から潤す「オリーブオイル」を使った、頭皮の血行不良や婦人科のお悩みにおすすめ髪育ごはんです。
サフランが髪におすすめの理由
サフランというと、黄色いご飯のパエリアやサフランライスを思い浮かべる人も多いですよね。サフランは料理のスパイスとして使われ、他のスパイスに比べて高価なことでも知られています。
サフランは、アヤメ科の植物で学名を「Crocus sativus」といい、秋に咲く花。現代ではサフランとして一般的には知られていますが、「本草綱目」と呼ばれる中医学の著名な書物に「番紅花」として初めて中国に紹介され、古来から婦人病の特効薬としても利用されてきました。
長さは1.5~3.5cmほどの細いひも状の細くて小さい植物ですが、非常に優れた効果・効能を持つことが分かっています。
サフラン(紅花)の特徴
【性味】温性、甘味 【帰経】心・肝
【特徴】瘀血(血液ドロドロ)タイプの月経不順、月経痛、産後の腹痛、ストレス軽減、美肌
昔から中医学では血の巡りを良くする、婦人科系全般に良い特効薬として使われてきました。
血の巡りをよくする血行促進には、婦人科系に多い瘀血(ドロドロ血)症状の改善に期待ができます。
《サフラン(紅花)の薬膳的効能》
✔︎更年期障害
✔︎月経困難、無月経
✔︎月経過多
✔︎月経痛などの予防・改善
✔︎冷え性
✔︎内出血
✔︎肩こり
この瘀血の症状は、血が滞り、血の流れが悪くなり、よどんだ状態。酸素や栄養を全身に上手く循環できずに、様々な婦人科系のトラブルを引き起こす要因にも繋がります。
中医学には「不通則痛(ふつうそくつう)」という言葉があり、流れが滞れば痛むと昔から言われてきました。ひどい月経痛は、瘀血の典型的な症状のひとつ。月経痛はないのが当たり前です。→(意外と思われるかもしれませんが、これがほんとです!)
もちろん瘀血の症状は婦人科系以外にも、肩こりや腰痛の要因にも。また、目の下にクマ、シミ・そばかすが多いなど美容面にも影響します。
髪育的には、血の滞りが悪くなると頭皮の血行に大きなダメージを与えます。どんなに良いものを取り入れても、髪に栄養を届ける毛細血管までしっかりと栄養が届かなければ、元気な髪は育ってくれません……
血行不良が原因の抜け毛・薄毛は意外と多いのです。全身の巡りを良くすることは、頭皮の血行不良の改善、積もるところの「抜け毛や薄毛の予防」にも繋がります。
毛細血管の先までしっかり栄養を届け、頭皮の血行を改善してあげましょうね。
薬膳としての組み合わせ
サフランは血液の循環を良くし、血行不良による痛みや内出血を予防します。そんなサフランに合わせた「サバ」も血行不良が改善できる食材です。
とくにサバに含まれる不飽和脂肪酸の一種のEPAには、血液をサラサラにする働きがあります。そして、血を補う効果もあるので、血を補って巡らせる効果のあるサバは最強の髪育食材なんです。
また、野菜に加えた「玉ねぎ」「にんにく」にも温めて巡りを良くする作用があります。そして、肺を清め、のどを潤し肺や喉のなどの気管を整えてくれる「オリーブオイル」を加えることで髪に潤いをプラス。
男女ともに頭皮の血行不良におすすめのレシピですが、とくに生理痛など女性の婦人科系にお悩みの人におすすめです。
体を温め血の巡りを良くする「サフラン(紅花)」「玉ねぎ」「白ワイン」、頭皮の血行を改善する「サバ」「にんにく」、血を補う「トマト」、皮膚や髪を内側から潤す「オリーブオイル」を組み合わせた
頭皮の血行不良や婦人科のお悩みにおすすめ髪育ごはん作ってみました。
『サバのサフランスープ』のレシピ
調理時40分【難易度★☆☆】
食材
【2人分】
・サバ缶:2缶
・玉ねぎ:1/2個
・トマト:1/4個
・にんにく:2片
・サフラン:ひとつまみ(小1程度)
・塩胡椒:少々
・オリーブオイル:大さじ1
・水:150cc
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・固形スープの元(コンソメなど):1個
・白ワイン:50~100cc
作り方
①玉ねぎ、にんにくはミジン切りに。トマトは1㎝角にカットする。
②サフランはぬるま湯50ccほどにつけておく。
③鍋にオリーブオイルとにんにくを入れ、弱火にかけ香りが出てきたら玉ねぎとトマトを加え、軽く炒める。
④③にAと②、水を加えて10分ほどコトコト煮込む。
⑤④にサバ缶を汁ごと加え、10分ほど煮込む。最後に塩胡椒で味を整えたら出来上がり。
ポイント
❶サバ缶の汁には栄養がたくさん詰まっています。ぜひ一緒に煮込んでください。
❷白ワインを減らしたい場合は、その分を水かトマトジュースで補ってください。