抜け毛・脱毛

1日に抜ける髪の本数は?抜け毛を予防するヘアケア

シャンプーやドライヤーのとき、髪が抜ける量をみてドキッとしたことはありませんか?とくに春と秋は抜け毛が増えるシーズン。なかなか人には相談できないけど、気になる…そんな抜け毛の仕組みや原因、ヘアサイクルや改善策などお届けします。

私たちの髪の仕組みとヘアサイクル

1日にどのくらい抜けている?

1日に抜ける髪の本数は、日本人の成人で約50~100本。え、そんなに?と思う方もいますが、普通に生活していればこのくらい抜けていても問題ありません。

当たり前ですが「毎日100本が抜けるだけ」だと薄毛になってしまいます。しかし、私たちの髪は抜けるだけでなく、健康な頭皮とヘアサイクルであれば、同じくらい髪が生えてくるので心配する必要はありません。

TEMARI
TEMARI
「こんなに抜け毛が多いと薄毛になっちゃう?」と、不安になりますが、まずは深呼吸。自分が思っている以上に抜けていない場合もあります。一度気になると頭から離れない人もいますが、冷静になることも大切です。

抜けては生える、ヘアサイクルの秘密

日本人の平均的な毛髪総数は約10万本と言われています。つまり、私たちの頭の上には約10万本もの毛がニョキニョキと生えています。そんな私たちの髪の毛は、「成長期」→「退行期」→「休止期」を経て、抜けては生えるというサイクルを繰り返しています。これを「ヘアサイクル」と呼んでいます。

 

髪は平均3~6年かけて成長し、寿命を終えると自然と抜け落ちます。そして、髪が抜けた場所と同じ毛根から2、3ヵ月するとまた新しい髪が生えてきます。このヘアサイクルが正しく行われていれば、100本程度の抜け毛は心配ありません。つまり、いつも約10万本くらいの髪がキープされているということです。

問題は、何らかの理由でこのヘアサイクルが乱れてしまった時です。

髪の長さでも抜け毛の見え方が違う

髪の長さによっても抜け毛の見え方が違ってきます。ヘアドネーションができるくらいの長さになってくると、短髪の人に比べ毛量は約3、4倍にもなります。髪を伸ばしている最中に「抜け毛が増えた?」と思っても、単純に毛髪の1本1本が長くなったことで、見え方が変わっただけかもしれません。

てまり
てまり
抗がん剤で脱毛することがわかっていたので、治療前にセミロングをショートにしました。理由はこれと同じ。同じ抜ける量でも、短髪とロングでは見え方が全然違ってきます。ただし、通常に生活していれば多少の抜け毛は、神経質になりすぎないことも大切です。

注意するのは毛髪と頭皮の状態

髪の太さや形状に個人差があるように、抜け毛の量も人によって違いがあります。抜け毛の本数はあくまでも目安。気にしなければいけないのは、抜け毛の長さや太さ、抜けた毛髪の毛根の状態です。

1、抜け毛の本数<頭皮の状態をチェック

季節によって抜け毛の量も変化します。1年で一番抜け毛が増えるのは秋、次いで春と言われています。その時期は、1日200本以上抜けることもあります。その時に注意深く観察したいのが「頭皮の状態」です。

炎症、赤み、かゆみ、乾燥などいつもと違う変化を感じたら、頭皮トラブルを起こしてヘアサイクルが乱れているサインです。このまま放っておくと、抜け毛の量は戻らないこともあります。

2、細毛、短毛ばかりが抜けていたら要注意

1日に200本ほど抜けていても、長くしっかり髪が自然に抜け落ちていれば、それほど問題ありません。通常は1ヵ月ほどで元の抜け毛の量に戻ってきます。

問題なのは「髪の太さ」と「長さ」です。ヘアサイクルで髪が抜けるのは通常のことですが、抜けた毛髪が細くて柔らかい、短い毛ばかり、毛根が痩せた抜け毛などは、少し注意が必要です。このような抜け毛が増えてきたら、頭皮トラブルからくるヘアサイクルの乱れが原因かも?

またAGA(FAGA)がはじまると、うぶ毛のような髪の毛(軟毛)が増えてきます。これは毛包が十分に成長せず、早い段階で「退行期」→「休止期」に進行するためです。

てまり
てまり
このような抜け毛が増えていたら、ヘアサイクルの乱れやAGA(FAGA)、食生活の乱れのサインです。

抜け毛を防ぐヘアケア

1、正しいシャンプーで頭皮まで洗う

ヘアケアの基本は正しいシャンプーです。ポイントは毛髪についた汚れだけでなく、頭皮も清潔にしてあげること。ゴシゴシ洗わず、優しく労わりながら健康な頭皮環境を保ちましょう。また、『予洗い』と『しっかりとすすぐ』ことも大切です。すすぐ時間は、髪を洗う時間の3倍かけることを心ががけて。

週末やオフの日など、時間に余裕のある日は頭皮マッサージもおすすめです。頭皮の血行が良くなると、先端の血管まで栄養が行き届くようになるので抜け毛を防ぐことに繋がりますよ。

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2、正しいドライヤーの仕方で乾かす

「髪が傷むのでドライヤーはしない」という人もいますが、濡れたままの髪や頭皮は雑菌が繁殖しやすくなり、頭皮トラブルの原因となります。また、ゴシゴシとタオルで拭くのもNG。髪の大敵は摩擦です。正しいドライタオルと乾かし方で頭皮をケアしながら、しっかりと乾かしてくださいね。

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3、バランスのとれた食事

シャンプーやトリートメントなどで外からの栄養をいれても、髪の原料であるたんぱく質やミネラルが不足していては健康な髪は育ちません。たんぱく質、血行をよくする食材、腎を補う食材(薬膳)など、量は多くなくてもバランスよく食べることが健康な髪を育てることに繋がります。炭水化物、糖質だけの食生活から卒業しましょう。

くわしいレシピはインスタでも紹介↓

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4、ストレスをためない

私たちの身体はストレスを感じると自律神経のバランスが崩れ、頭皮にも悪い影響を与えます。その一つが血行不良です。血行が悪くなると頭皮に栄養が届きにくくなり、毛根にダメージを与えます。

外からの刺激と心の変化によってトラブルを起こしやすくなっている場合は、早めのケアで正常なヘアサイクルに整えてあげることが大切です。

てまり
てまり
抜け毛を気にしずぎてストレスがたまり、ますます抜け毛が増えた…という方も。気にし過ぎるのもよくありません。

5、睡眠をしっかりとる

髪を育てる成長ホルモンは、寝ている間に最も多く分泌されると言われています。また、中医学では気血(エネルギーの源)は寝ている間に作られ、蓄えられると考えられています。遅い時間に食べ物を食べると、寝ている間に胃が休まらず質の良い眠りの妨げにもなります。

てまり
てまり
寝るギリギリまで食事をするのはNG。遅くとも9時くらいまでには食事を済ませ、良質な睡眠で健康な髪を育てましょうね。

正しい知識を知って不安を減らそう

抜け毛は増えると不安になることもあります。しかし、ヘアサイクルの仕組みや予防法、対策を知っていれば心配しすぎる必要はありません。1日100本くらいの抜け毛なら大丈夫、200本以上だとしても必ず薄毛になるというものではありません。しっかりと頭皮の状態まで観察して、健康な髪を育てましょう。

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