血を補い、血液サラサラ作用のある「黒きくらげ」、血や潤いを補う「ほうれん草」、気血を補い潤い補給の「卵」、巡りを良くしてくれる「にんにく」を使った髪育ごはんです。
黒きくらげが髪におすすめの理由
黒きくらげ(黒木耳)は、ブナやカエデなどの広葉樹の枯れた木に生えるキノコの一種で、キクラゲ科キクラゲ属のキノコです。
黒きくらげの形が耳に似ていることから、漢字では「木耳」と書き、中国でこのように呼ばれています。日本ではクラゲのようなコリコリとした食感から「キクラゲ」という名前が付けらましたが、れっきとした山の食材。
見た目からは想像できませんが、栄養素がたっぷりと詰まった食材なんです。
✔︎健康な皮膚、髪、爪をつくるビタミンB群
✔︎貧血予防、造血作用のある鉄分
✔︎便秘改善の食物繊維量
✔︎むくみ改善のカリウム
✔︎骨粗しょう症予防のビタミンD
✔︎カルシウムとリンの吸収を良くするエルゴステリン
✔︎疲労回復、老化予防のビタミンE
✔︎生体免疫力を高めるβ-グルカン
黒きくらげの食物繊維の含有量は牛蒡(ごぼう)の約3倍。ビタミンDの含有量は、食品の中でもトップクラスです。鉄分も豊富なので、月経や妊娠など血が不足しがちな女性は積極的に取りたい食材です。
キノコなのでカロリーも低く、鉄分はレバー約1/5個分、髪に大切な様々なミネラルも豊富。むくみ改善に良いカリウムも含まれているので、ダイエット中でもしっかりと血を補い髪の栄養補給ができます。
黒きくらげの特徴
【性味】平性、甘味 【帰経】肝・胃・大腸・腎
【特徴】血を補う、貧血予防、不正出血、便秘、血栓症の予防、血熱を取り除き止血する(鼻血・咳血・吐血・皮下出血など)、肺を潤す、高血圧・血管硬化予防
薬膳の世界で黒きくらげは、貧血予防に効果がある食材として昔から重宝されてきました。また、出血を抑える作用があるため、貧血や不正出血の予防効果があると言われています。
血を補う作用以外にも免疫力を高めるβ-グルカン、ビタミンBやビタミンEなどミネラルも豊富なので、中国では昔から不老長寿の妙薬として珍重されてきました。
髪の話なのに「血」?と思いますよね。実は、中医学では「髪は血の余り」と言われるくらい、血と髪は切っても切れない関係なのです。
血の不足は、からだを潤す栄養が不足している状態なので、血が不足すると髪のパサつきや抜け毛などのヘアトラブルにも繋がってしまいます。
その点、黒きくらげは血を養うばかりでなく、血の巡りを良くする働きにも優れているので、髪の潤いや栄養を補い頭皮の血行改善にも作用してくれます。
薬膳としての組み合わせ
今回、「黒きくらげ」に合わせた「ほうれん草」も鉄分や食物繊維が豊富な食材。血を補い、潤いを補給してくれることから薬膳でも積極的に使われる食材です。
肝の血と髪?ほうれん草の詳しい説明はこちら↓
また、卵は完全栄養食としても知られ、髪の大部分であるたんぱく質を効率よく取り入れる食材。薬膳では気血を補い、潤い補給をしてくれる作用があります。
卵は完全栄養食?卵と髪の詳しい説明はこちら↓
調味料に加えたにんにくには、体を温め巡りをよくする働きがあります。どんなに良い食材を取り入れても、巡らす働きが落ちていると頭皮の血行不良などさまざまな影響が出てきてしまいます。毛細血管の先までしっかり巡らすためにも、巡らすことは必要不可欠。
血を補い頭皮の血行を良くする「黒きくらげ」、血を補い潤い補給の「ほうれん草」、気血を補い潤い補給の「卵」、体を温めて巡らせる「にんにく」を組み合わせた
血を補って巡らせる髪育レシピを作ってみました。
『黒きくらげとほうれん草のナムル』のレシピ
調理時間20分【難易度★☆☆】
食材
【2人分】
・黒きくらげ:10g(水に戻したもの3,4枚)
・ほうれん草:1/2株
・卵:1個
・にんにくのすりおろし:小さじ1/2
・ごま油:大さじ2
・すりごま:適量
・塩コショウ:適量
作り方
①黒きくらげは、水で戻しておく。水なら3時間〜一晩、ぬるま湯なら30分ほど。戻し終わったら、耐熱皿に黒きくらげがかぶるくらいの水を入れて電子レンジ500wで1分半温める。水を切って、千切りにしておく。
②ほうれん草は3㎝くらいにカットして、耐熱皿に乗せふんわりラップをかけて電子レンジ500wで1分半温める。
③耐熱皿に卵を割り溶いて、ふんわりラップをかけて電子レンジ500wで30秒温める。途中で混ぜてさらに30秒温める。できたら、スプーンでざっくりと混ぜておく。
④ボールに①〜③、にんにく、ごま油、すりごまを入れ混ぜる。最後に塩コショウで味を整えたら完成。
ポイント
❶火を使わずに、電子レンジで簡単に作れます。
❷電子レンジを使うことで、水溶性のほうれん草の栄養素を逃さず頂けます。