消化吸収を助け、気血を補い髪を元気にする「カツオ」、血行を促し毛細血管に栄養を届ける「長ネギ」、気血のめぐりを良くしアミノ酸も豊富な「黒酢」、ストレスによる気の巡りを整える「紫蘇」を使った、夏バテ時期にエネルギーチャージできる髪育ごはんです。
カツオが髪におすすめの理由
早春の2月頃から夏にかけて太平洋を北上する「初(上り)カツオ」、夏を過ぎて北から南下りてくる脂の乗った「戻り(下り)カツオ」など、日本の季節感と密接に関わりあってきたカツオ。
栄養学的にみると、カツオはたんぱく質と鉄分が豊富な食材です。たんぱく質は、マグロの赤身に次いで多く、100gあたり約26gとかなり多め。逆に脂質が少ないので、栄養価が高いのに健康的で低カロリーな食材です。
✔︎髪の主成分たんぱく質
✔︎血液をサラサラにしてくれるEPA
✔︎脳の働きを活性化 するDHA
✔︎貧血予防の鉄分
✔︎髪の成長には必要不可欠な亜鉛
✔︎コレステロールを減らし、肝機能を高めるタウリン
✔︎美肌や眼精疲労の改善に効果のあるビタミンB
✔︎骨粗しょう症予防のビタミンD
✔︎むくみ改善のカリウム
✔︎骨粗しょう症予防のカルシウム
ビタミン、ミネラルが豊富でとくに血合いに含まれるビタミンB12は魚肉の中ではトップクラスです。
血液をサラサラにしてくれる不飽和脂肪酸のEPA、脳の活性化を促すDHAも豊富なので、ドロドロ血が原因で血流が悪くなり、血行不良からくる抜け毛になっている瘀血タイプさんにもおすすめ。
また、いぶして乾燥させた鰹節は日本の伝統食材。鰹節でとる出汁は、和食の基本ですよね。日本の食文化になくてはならない存在のカツオです。
カツオの特徴
【性味】平性、甘味 【帰経】腎・脾
【特徴】気(エネルギー)・血を補う、腎の働きを高める、貧血改善、胃腸を整えて利尿する、血栓予防、体力回復
薬膳的には、冷やしもしないし温めもしない「平」の性質のある食材です。どんな体質の人でも取り入れやすい食材といえます。
肝の血と髪?詳しい説明はこちら↓
消化機能を担う「脾」と、生殖や老化に関わる「腎」の働きを補う性質があるため、胃腸の機能を高めて疲れによる食欲不振や、足腰のだるさが気になる人におすすめ。
髪育的には、気血を補ってくれるので、血の不足からくる髪のパサつきや抜け毛が気になる人は積極的に取り入れて欲しい食材です。
血が不足すると髪にも栄養が行き渡らなくなり、ハリのない髪になったり、白髪が多く現れたりします。
中医学では、頭は体内の陽気(身体を温めるエネルギー)が集まる場所とされています。慢性的な病気や虚弱体質に加え、出産などで体内の気・血を消耗してしまうと、頭に集まる陽気が足りなくなり、頭皮の働きも低下してしまうのです。
気血を補え、血液サラサラ作用もあるカツオは元気な髪を育てるためには積極的に取り入れたい食材ですね。
薬膳としての組み合わせ
今回、「カツオ」に合わせた「黒酢」には、アミノ酸やクエン酸などを多く含み、血流を良くする成分が豊富。
お酢と同様に血の巡りを良くする作用以外にも、クエン酸などの有機酸、人間のからだの中で作ることのできない必須アミノ酸、ビタミンEやB群なども含まれています。
また、体を温め血を巡らせるネギは、血の巡りをさらに後押し。魚の生臭さを取ってくれるので、魚の相性もぴったりです。
トッピングに紫蘇を散らすことで、気の巡り良くするのでイライラ、鬱々、めまい、不眠などストレスによる気の滞りを良くしてくれます。
胃腸の働きを助け、気血を補い髪を元気にする「カツオ」、血行を促し毛細血管に栄養を届ける「長ネギ」、気血のめぐりを良くし疲労回復を助ける「黒酢」、ストレスによる気の巡りを整える「紫蘇」を組み合わせた
低カロリーで胃腸に優しい髪育ごはんを作ってみました。
『カツオと長ネギの黒酢漬け』のレシピ
調理時40分【難易度★☆☆】
食材
【2人分】
・カツオ:1冊(300g〜400g)
・紫蘇:5.6枚
・白ごま(すりごま):大1
・油:大1
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・長ネギ(白い部分):10㎝くらい
・黒酢:大1
・酢:大1
・しょうがのすりおろし:大1
・ごま油:大1
作り方
①ボウルに氷水を用意。
②フライパンに油をひき熱し、カツオのそれぞれの面を20秒づつくらい焼き色をつける。焼き色がついたら、すぐに氷水につける。キッチンペーパーで水分を拭き、1㎝幅にスライスする。
③長ネギは薄く斜め切りにする。Aの材料とネギを合わせ、カツオをつけて1時間程度、冷蔵庫で寝かす。
④千切りにした紫蘇、白ごまをふりかけて召し上がれ。
ポイント
❶黒酢がない場合は、酢でも大丈夫です。
❷はじめから炙りカツオを買うと、フライパンの一手間が省けます。