抜け毛・脱毛

秋の抜け毛を防ぐ夏からすべき3つの対策

「秋は抜け毛の季節」と言われるほど、髪のお悩みが増えるシーズン。一般的に髪が抜けやすいのは夏の終わりから秋にかけてですが、実は秋のヘアトラブルの原因になっているの夏の過ごし方。秋の抜け毛を防ぐために夏に取り入れたい3つの対策をお伝えします。

なぜ、夏の生活習慣が秋の抜け毛予防に?

毛髪はずっと伸び続けているわけではなく、ある期間成長した後は自然に抜けて、しばらくするとまた新しい毛髪が生えてきます。このサイクルを「ヘアサイクル」といい、3つのフェーズに分かれます。

新しい髪が育つ「成長期(3~6年)」、成長が止まる「退行期(2~3週間)」を経て、「休止期(数ヶ月)」に入ります。休止期に入ると、新たに成長を始めた髪に押し出されるように、古い髪が抜け落ちます。

つまり、今生えている髪は”今までの食事や生活習慣”の影響を大きく受けているということ。そのため、秋の髪を強く元気にするためには夏の間からケアすることが大切になってきます。

てまり
てまり
秋の抜け毛が増えてからの対応では、残念ながら限界があります。

秋に抜け毛が増える原因

①紫外線による髪へのダメージ

一般的に夏は紫外線が強く、肌や頭皮の刺激が強い時期。一説には「頭皮は顔に比べて3倍も紫外線からの刺激が強い」と言われています。肌や身体にはしっかり日焼け止めを塗ってUV対策をしているのに、髪や頭皮は無防備のまま心当たりがある方も多いのでは?

とくにプールや海は要注意。水に濡れた状態で紫外線を浴びると、毛髪の中で酸化が起きてしまい、強いダメージを受けることがわかっています。髪の内側は、肌と同じようにメラニンがあるため、紫外線をある程度は吸収することができます。しかし、髪の表面を覆っているキューティクルにはメラニンが存在しないので、内側に比べて紫外線の影響を受けやすい状態。

髪は死んだ細胞なのでキューティクルがダメージを受けると、髪のツヤが失われたり手触りが悪くなってしまいます。

てまり
てまり
髪のパサつきを抑え、潤いのある髪をキープするには、肌と同じように髪を紫外線から守ることが大切。

②夏の偏食による栄養失調

夏は1年で一番太陽からの熱を感じ、気温も暑いシーズン。体温も上昇し、汗もたくさん出るので、何もしなくても気のエネルギーや血液、体液を消耗してしまいます。

食欲も落ちて麺類やサラダ、スイーツなど食べやすいものを食べてしまいがち。結果的にカロリーは取れていてもたんぱく質やミネラル、髪にとって大切な血を補うものなどがごっそり抜け落ちていることも。疲れやすい、やる気が起きないなどの夏バテの症状だけでなく、偏った食生活は秋以降の髪にも大きく影響します。

③冷飲食による胃腸の弱り

夏は厳しい暑さからついつい冷たい飲み物や食べ物を食べがちです。冷たいものの摂り過ぎによって、脾胃を傷つけてしまい、食欲不振に陥ってしまう人も少なくありません。つまり、暑さから食欲不振になるのではなく、食欲不振の原因は冷たいものの食べ過ぎということも。

胃腸が弱ってしまうと食べたものをうまく吸収できないので、内臓や筋肉など血となり肉となる部分への栄養も不足することに。もちろん、内臓に栄養が届かなければ、末端にある毛髪にまで栄養が届くはずもありません…

てまり
てまり
くれぐれも冷たいものの食べ過ぎには注意しましょうね。

夏から取り入れたい秋の抜け毛対策

①髪や頭皮を守る紫外線対策

実は髪や頭皮はほかのパーツよりも太陽に近く紫外線ダメージを受けやすいにも関わらず、紫外線対策ができていない人がほとんど。

まずは日傘や帽子で外側から紫外線をブロックしましょう。また、UVスプレーをスタイリング後の髪にスプレーして、紫外線ダメージから髪を守るのもおすすめ。目から入る紫外線も影響を与えるので、サングラスやUVカット入りのコンタクトを使うのも良いでしょう。

②たんぱく質をしっかり補う

あっさりした麺類、サラダばかり食べているとたんぱく質不足を起こしがち。髪の主成分のケラチンは、たんぱく質からできているのでたんぱく質が不足してしまうと元気な髪が育ちません。

鶏肉、大豆、高野豆腐、卵、鮭、カツオ、タコなど、たんぱく質を少しづつでも取り入れてみて。麺類にゆで卵をトッピングしたり、お惣菜でもいいので副菜の1品に入れたりとできることから始めてみましょう。

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③気血を補う食材

中医学では「髪は血の余り」と言われるくらい、血と髪は切っても切れない関係。食生活や睡眠不足が続き気血をうまく補えないと、次に生えてくる髪の質が悪くなる要因にも。

レバー、ほうれん草、サバ、イワシ、まぐろ、人参、黒きくらげなど、食材から血をしっかり補うことも大切。プルーンや干しぶどうをおやつ代わりに食べるのもおすすめ。

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【番外編】冷たいものより体の熱を冷ます食材を

体を冷やすために冷たいものを!と考えてしまいますが、体の熱を冷ますには必ずしも冷たいものである必要はありません。むしろ、冷たい飲食は胃腸を弱らせる要因にも。

体に熱がこもって眠れない、ほてりが気になる時は、体の熱を冷ます苦瓜、トマト、きゅうりなどの清熱食材を取り入れてみて。生で食べるよりも、煮込んだり、炒めて火を通して食べるのがおすすめ。そして、何よりアイスや氷入りの飲み物を冷えるだけで胃腸を労われますよ。

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秋の抜け毛対策は夏からはじめよう

髪はどのパーツよりも太陽に近く、ダメージを受けてしまいます。外側からの紫外線対策に加え、食事ケアも大切です。とくに夏から秋(中医学でいう長夏)にかけては、1年を通じて最も体力を消耗しやすい時期。夏の食生活の乱れは、秋バテや抜け毛の要因につながってしまういます。夏のうちから胃腸の働きを整えて、髪に良い栄養を摂り入れていきましょうね。

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