レシピ

体を温めて頭皮の血行を良くする『サバマーボー高野豆腐』

ニラって臭いが気になって料理に使わない方も多い?みたいですが、この臭いこそ、じつは健康や美容に良い成分がたっぷりなんです!今回は、そんなニラとサバ缶でざっくり作れる『体の内側からポカポカ温まる髪育ごはん』です。

ニラが髪におすすめの理由

ニラは、ネギ科でネギの一種。中国原産の多年草で、漢名を韮(キョウ)と言います。ニラは通年出回っていていますが、旬は春。春の出始めの葉は柔らかく、香りも強くてとても美味しいのです。

ビタミンやミネラルに加え、ガン予防にも良い栄養素が含まれる食材。

《ニラの嬉しい効能》
✔︎むくみ改善のカリウム
✔︎スムーズな排便を促す食物繊維
✔︎たんぱく質や鉄の代謝を高めるモリブデン
✔︎滋養強壮・疲労回復のアリシン
✔︎目の健康維持、免疫力を高めるビタミンA(βカロテン)
✔︎強い抗酸化力、老化予防のビタミンE
✔︎骨粗しょう症予防のビタミンK
✔︎妊娠や生育に大切な葉酸
✔︎たんぱく質をつくるのに不可欠なビタミンC

ニラに含まれる独特の臭い成分「アリシン」には、エイジング効果が期待できる抗酸化作用に加え、精力増強効果があると言われています。

 

また、体を内側から温めて血の巡りも良くしてくれるので、痛みや腫れを緩和する作用を期待できます。

てまり
てまり
もちろん、全身の巡りが良くなれば頭皮の血行も良くなります。末端冷え性、頭皮は冷えて堅いタイプの方は取り入れて欲しい食材。 

 

ニラの栄養素を取りこぼさないためにはナムルなど生で食べるのが一番ですが、個人的には、独特の臭いや辛さを感じることが多いのでスープや炒め物、鍋など仕上げに加えて火を通すのがおすすめです。

 

また、ニラは葉先と根元では含まれる栄養成分が大きく異なるんです!

【根元の白い部分】アリシンが豊富。細かく刻むとアリシンが増加します。

【葉先】カロテンやビタミンEが豊富。切ったり炒めたりする過程で失われやすい栄養素なので、大き目に切り、加熱し過ぎないのがおすすめ。

↑ちょっとした豆知識。余裕があったらぜひやってみてくださいね!

てまり
てまり
真夏でも収穫できる大切な葉野菜ですが、旬の時期は栄養価も味も高まるので、ぜひ春に食べて欲しい食材のひとつ

ニラの特徴

【性味】温性、辛味 【帰経】肝・胃・腎
【特徴】冷え性改善、内臓を温めて巡りを良くする、解毒、吐血、鼻血、血尿、血栓予防、狭心症予防、お腹の張り、胸のつかえ

ニラは、内臓を温めて気血の巡りを促す、疲労回復に役立つ食材です。

《ニラの薬膳的効能》
✔︎冷え性の改善
✔︎疲労回復
✔︎食欲増進
✔︎解毒作用
✔︎生理痛の改善

ニラは、パワーの源の『気』を補い、さらに内臓を温めて気血の巡りを促したりと新陳代謝を良くする働きがあります。冷えからくる腹痛や足腰の痛み(刺すような)、月経痛や頭皮の血行不良などの症状を改善し、疲労回復にも役立ちます。

 

てまり
てまり
体を温めることで内臓機能が高まるので、食欲がない時にもよい食材。また、血流をスムーズにするので、打撲による腫れや痛みにも良いとされています。

 

また、中国では別名『起陽草=冬の間に眠っていた「陽気」を起こす野菜』と言われています。つまり、春に向けて新陳代謝を上げるぞ〜!という、春頃に食べるとよい食材と考えられてきました。

 

てまり
てまり
冬眠明けのクマをイメージするとわかりやすいかもしれませんね!パワーアップができる食材なので、古くからスタミナのつく野菜として扱われています。

 

ニラは切ってもまた繰り返し生えてくる特性がある食材。下から上にぐんぐんと伸びる木の特性「昇発性(しょうはつ)」に似ていることから、五行の「木(春)」に属していると言われています。

 

温める作用が強いので冬の食材?と思いますが、ストレスで滞りやすい「気」の巡りを促してくれるニラは、薬膳の面でも春におすすめの食材なんです!

 

イライラする、ストレスが溜まっている、体が冷えている(手足)、月経痛(刺すような)、AGA(男性型脱毛症)、疲れやすい、タイプの方におすすめ。

 

薄毛、抜け毛の要因のひとつが頭皮の血行不良です。髪の栄養は血液を通して送られ、頭皮への栄養は毛細血管を通して届けられます。

 

つまり、血行が悪かったらしっかり栄養が届かない!ということに…日頃から巡りを良くする習慣を心がけたいですね。

 

てまり
てまり
ニラは温性(体を温める)なので、のぼせやすい、炎症、赤みのあるニキビなどがある方は控えましょうね。

 

薬膳としての組み合わせ

今回、「ニラ」に合わせた「サバ」には、ニラと同じく血の巡りを良くする作用があります。とくにサバは、血も補ってくれるので貧血にもおすすめ。

 

さば缶ブームの火付け役にもなった、血液をサラサラにする働きがある不飽和脂肪酸の一種「EPA」も注目を集めていますよね。

 

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髪育ごはんでも幾度となく紹介しています!

 

 

 

最後に日本の伝統的な発酵食材「味噌」を加えることで、コクも栄養価もアップ。八丁味噌がお家にある方は、さらにコクと風味が出るので使ってみてくださいね。

 

 

てまり
てまり
『味噌は医者いらず』という言い伝えがあるほど、「味噌」は栄養価の高い食材。大豆のたんぱく質が酵素によってすでに分解されるので、たんぱく質を効率よく吸収できますよ。 

 

内臓を温めて巡りを良くする「ニラ」、頭皮の血行を改善する「サバ」「にんにく」、体を潤したんぱく質を効率よく補給する「高野豆腐」、血行を促し毛細血管に栄養を届ける「長ネギ」、体を温め血の巡りを良くする「生姜」、胃腸を整え気血の通りを良くする「味噌」を組み合わせた

 

春が旬のニラを使った頭皮の血行を良くする髪育ごはんです。

 

 

 

『サバマーボー高野豆腐』のレシピ

調理時30分【難易度★☆☆】

食材

【2人分】

・ニラ:1/2束

・さば缶:1個

・高野豆腐:2個

・片栗粉:大2

・長ネギ(白い部分):10㎝

・生姜:1片

・にんにく:1片

・豆板醤:小1

・ごま油:大1

<調味料>

・酒:大2

・オイスターソース:小1

・味噌(八丁味噌だとよりコクが出ます):小2

・中華だし(粉末):小1

・塩・こしょう:適量

作り方

①戻した高野豆腐をしっかり絞り、2㎝角にカットする。ビニール袋に高野豆腐と片栗粉を入れ、振って粉をまぶす。

②生姜、にんにく、白ネギをみじん切りにする。調味料は混ぜておく。

③フライパンに油をひき、中火で①を転がしながら焼く。軽く焦げ目がついたら、一旦お皿に取り出す。

④同じフライパンにごま油をひき、弱火で生姜とにんにくを炒める。香りが出てきたら、白ネギと豆板醤を加える。

⑤サバ缶、高野豆腐、混ぜて置いた調味料を加える。サバの身が大きかったら、2、3当分にして煮込む。

⑥火を中火にして一旦煮立ったら、火を弱火にする。とろみがつくまで煮込んだら出来上がり。

ポイント

❶豆板醤の量が、お子さんがいる場合は少なめにするなど、調整してください。

❷⑥で煮込む際にとろみが少なければ、片栗粉(小さじ1)を大さじ1の水で溶いたものを加えて、とろみを追加。ただし、片栗粉を追加するときは、一度火を止めるようにしましょう。

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